
北千住駅徒歩12分 千住新橋そば
『北千住 菊や』
珈琲牛乳ラーメン ¥750
野田方面で高校時代の仲間内でもって遊びまして、その帰り道。
せっかく普段来ないエリアに来たからには、と気になっていたラーメン屋さんに寄って帰ることに。
気になっていた、といっても彦龍のような別の意味で気になっていたラーメンだったりしますw
とにかく変わったラーメンばかりというイメージだったのでワクワクしながら向かってみると、
意外なことにあらわれたのは実に昔ながらの昭和風のラーメン屋さんでした。
早速メニューを見回すと、普通のチャーハンやラーメン達に混じって、
アルカリラーメン、珈琲牛乳ラーメン、ココアラーメン、健茶ラーメン、青色ラーメン、黄色ラーメン、赤色ラーメン、紫色ラーメン、、
おおお、これは・・。
最も気になるのは味の想像も出来ないアルカリラーメン、こちらは店主に聞いてみたところによると某アルカリ電池的なものを入れてダシを取るとのことで・・・
頭痛にも良く効くらしいですが、遠慮しておきます・・。
紫色ラーメンもなんだかわかりませんが、とりあえず塩ベースのラーメンじゃないと綺麗な紫が出ないということのようで。
いろいろ気になるラーメン達ですが、最初はわかりやすいものから、と言うことで珈琲牛乳ラーメンを頼んでみました。
・・・おぉ、やってきたのはパッと見味噌ラーメンなんかにありがちな茶色をしたラーメンの趣き。
しかしコーヒーの香りが微かに漂ってきて只者ではないことを感じさせてくれます。
で、お味は・・・
なんと、普通に美味い・・!
昔ながらの醤油ベースの中華そばにわかめがたっぷり入りまろやかなその味はふつーに完成度が高いっす。
コーヒーの香りはあくまでもオマケ的存在で、主張しすぎないスープ。
煮豚チャーシューも普通にうまいし、これは普通に食べても悪くないです。
気づくとスープまで飲み終わり、ちょっと余韻に浸っていると、おやっさんが
「今度は本物のコーヒーだよ」
と言ってコーヒーを出してくれました。
ラーメン屋でコーヒー・・・ということでせっかくなのでいろいろと以下のような話を聞かせていただきました。
単純に変わったラーメンを出すだけじゃ店と長年やっていけてないでしょ、って彦龍さんと同じような重みのある言葉。
このコーヒーはジャワ島とサイパン島のコーヒー豆を使ってるだとか、
紫色、水色などは塩ベースでちゃんと味のバランスを考えて配合している事とか、
以前あった乳酸菌ラーメンは体質茶を使ってかなり美味くなったけど、一律750円のラーメンにこだわっていると原料の仕入れが大変で賞味期限が短くてやめてしまった、とか、
近所の子供たちが頭が良くなるためにアルカリラーメンのアルカリ増しを頼んできた事もあったりだとか、
なんだかんだでこの地開業して50年、これらの変わり種ラーメンは家族の看病などでやりくりが大変な時期に悩んだ末に20年前から始められたそうで、
途中で食べに来た近所のおっちゃんとのやりとりなんかを見ても、本当に地元の人に愛されているんだなぁとおっちゃんの笑顔を見て伝わってきた気がしました。
自分なんかがネタで来てしまったのが少し申し訳ないような気にもなってみたり。
いやぁ、おっちゃん最高っす。
75点
東京都足立区千住大川町10-3